フリードリヒとマリア・テレジアの物語１

弟がフリードリヒ二世(大王)と、マリア・テレジアのラブストーリーを書いてくれたのでそれを載せにきました。
これをマンガにしようと思ってます。
でも誰かオレと共にマンガ化してくれたって全然いいんだぜ！！
むしろ喜んでなんだぜ！！

私も弟から、大体のあらましを聞いているせいで、他の人に対して設定とか…分からないところもあると思うのですが、
どこまで注釈をつけたものやら分からないので……(というかつけようとするとほんとに多くなりそうなので。)
ここってなんやねーん！ていうのがありましたらば、コメントとかで聞いてみて頂ければ答えられると思います。
ちゃんと分かってなくても、大体流れで分かると思うんですけども。

あとこれは、途中までです。続きはまた一週間後に書いてくれるらしいですー。

 

そこは暗い一室。

カーテンのかかったその部屋は、

その布を越えるわずかな光だけを光源としていた。

その中で一人の老人がイスに腰掛けている。

その茶色いローブをまとった老人は、

座ったままの姿勢で口を開く。

 

老人「こんな所にまで来るとは、

　　　お前もよくよく物好きよのう

　　　ただこの世にある人間の知恵に満足せず、

　　　それ以上の知恵を望むとは」

 

そう、貴方はここにこの老人の手引きを受けるためにきたのだ。

あるはずのない世界、知りえない世界を求めて。

 

老人「お前程度の人間がどの程度儂を楽しませてくれるか

　　　ほとほと怪しいものだが、

　　　試みることはしようではないか

　　　どのようなものでも、試みをなしにその事象は存在せず、

　　　結果も存在せず、快楽も存在しないだろうからな

 

　　　さあ、儂がこれから話すのは俗に言う平行世界の話じゃ

　　　ここではない世界

　　　同じ編成要素を持ちながら、ただ些細な偶然によって
       まったく別の世界を歩む世界……

　　　その様な世界がこの世には実に数えられない程存在しているのだよ

　　　知らなかったか？それは当然だ人間には捉えられぬ世界なのだからな……

　　　時は18世紀この世界の史実によればオーストリア継承戦争、

　　　七年戦争、北方戦争、フレンチ・インディアン戦争、

　　　更にはフランス革命、アメリカ独立戦争など、

　　　人間の血に塗れた世紀としては選り取りみどりの世紀じゃ

　　　まあ、貴様らの歴史などというのは常にそうであるのだがな

　　　しかし、同じ道を歩みながら『あちらの世界』はその歩みが異なる

　　　歴史の歯車は常にそうでなくてもかまわないのに、

ある一つの方向へと向かうために、己自身を変形させる

その変形がこの世界とあの世界では異なる

この世界の運命とあの世界の運命はどう違うのか？

二つの運命は何を望むのか？

さあ、物語を始めようではないか」

 

老人は語りだす――――