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五投目。
大臣(ロッホ)「まったく相応しいものと言えましょう
むしろ問題は内容のほうでございます
まだ本気でシュレジエンを得られるなら、
かのオーストリア大公国と戦うつもりなのですか」
フリードリヒ2世「しかたがないだろう
今や産業化がどれだけ重要なのかは、
イギリスのフランスに対する優位を見れば明らかだ
軍事的にも、政治的にも、オーストリアは老いすぎた
加えて、今あの国を取り仕切るのはあの可憐な少女……
マリア・テレジアだ
あのような少女に、
政治の世界を生き抜くことは難しいに違いない」
政治の世界を生き抜くことは難しいに違いない」
大臣「しかし、もし国王陛下とマリア・テレジア様が
ご結婚なされば状況は変わるのですぞ
ご結婚なされば状況は変わるのですぞ
シュレジエンの問題も、オーストリアの老朽化も、
貴方様が指揮すれば問題になりますまい
事実、ここ数ヶ月だけでも王の行った多くの改革は
必ず良い実を結ぶに違いない、素晴らしいものばかりです
必ず良い実を結ぶに違いない、素晴らしいものばかりです
私としましては、
お二方のご結婚以上に相応しいことはないと思っているのですよ」
お二方のご結婚以上に相応しいことはないと思っているのですよ」
フリードリヒ2世「そんなことは私も分かっている!
だが、それがどれだけある可能性だと思っているのだ!
ロッホ!」
大臣「それにはかのスペイン継承戦争の英雄、
プリンツ・オイゲン将軍も尽力して下さっていることですし……」
フリードリヒ2世「彼女はロートリンゲン公に一目ぼれしたそうだな
ロッホ」
大臣「いや、それはそれでして……」
フリードリヒ2世「……だいたい
主君と臣下の間で婚姻なぞ成立するはずがないのだ
もしあるにせによ、彼女には恋愛結婚ならロートリンゲン公が、
政略結婚ならオーストリア内の貴族との結婚が普通なのだ
……臣下の者に国の主導権を
奪われるわけにはいかないのだからな」
奪われるわけにはいかないのだからな」
大臣「しかし陛下
我らが国はもはやただの臣下の国ではありません
神聖ローマ帝国領において、
オーストリア大公国に次ぐ力を持った王国なのですぞ
その国力を考えれば、オーストリア内の貴族など相手になりますまい」
フリードリヒ2世「しかし、結婚には家柄というものも強く影響する
それを考えれば、彼女との結婚なぞ夢物語、
そう、淡い夢物語に過ぎんのだ」
大臣「……陛下謹んで申し上げます」
フリードリヒ2世「なんだロッホ」
大臣「陛下はもっと自分に正直になられるべきでございます
かの太陽王の姿勢をご存知でしょう
あるいは、先代の陛下のことも」
フリードリヒ2世「……」
大臣「国王は他の誰にも縛られる者ではございません
陛下が国王であられることは
誰にも増していと高き天なる父がお認めになっているのです
誰にも増していと高き天なる父がお認めになっているのです
当然、主は貴方様が行われるいかなること
行動もお認めになることでしょう」
行動もお認めになることでしょう」
フリードリヒ2世「そんな話をしてどうするつもりだ
王がそのように欲望の奴隷であるなら、
この国のどこに欲望から自由な者があろうか!」
大臣「陛下陛下は今までよく己を抑え、節制し、
王となるべく精進せられました
その姿を見てきた臣下といたしましては、
このような、人生で最も幸福な可能性さえ、
ただこの国家のために捧げる、
そのような姿勢はもう不要なのではないかと思われるのです
陛下はもう、己の欲望に忠実にふるまったとしても、
それは一時のことであり、
もし欲望を捕らえようと思いなされば、
よく飼いならされた欲望はまるでソロモンに捕らえられた悪魔のように、
貴方様の支配に戻り、
決して自由に振舞うことなどできはしないでしょう」
決して自由に振舞うことなどできはしないでしょう」
フリードリヒ2世「ロッホお前はそれほど長く私を見ていたのに、
まだ私がなぜ王の道を選んだのか
分からないのか」
大臣「……恥ずかしながら」
フリードリヒ2世「お前なら誰よりも分かってくれるだろう
私はな、ロッホ、カッテに許してもらいたいだけなのだ」
大臣「カッテ?あの近衛騎兵のカッテでございますか?
王子だった頃の貴方の、亡命の手引きをした……」
フリードリヒ2世「彼が最期になんと言い残したか、知っているか」
大臣「……愚かにも、存じません」
フリードリヒ2世「『私は国王陛下をお怨み申し上げません
殿下は今までどおり父上と母上を敬い、
一刻も早く和解なさいますように』」
一刻も早く和解なさいますように』」
大臣「……」
フリードリヒ2世「なあロッホ、彼は私に何が言いたかったのだ?
まさか彼ほどの男が、ただ命を永らえるために、
父に服従せよと、そう言ったのだろうか?」
大臣「私にはそうとしか思えません
彼は貴方様の身を案じたのでございましょう
……私ごときに分かるのは、その程度でござます」
フリードリヒ2世「父に服従するということはどういうことか?
兵隊王の支配下に入るということだ
兵隊王の支配下に入るとはどういうことか?
それは、いずれ王となるということだろう
では、カッテの望む『王となること』とはどういうことか?
彼ほどの男が私にただの、
父のような暴力的な王となることを望むだろうか?
父のような暴力的な王となることを望むだろうか?
違う断じて違う
彼は願ったのだ私に、真の王となることを
臣下を愛し、臣下に愛され、正義を愛し、正義に愛され、
勝利を愛し、勝利に愛され、運命を愛し、運命に愛される王として」
大臣「……」
フリードリヒ2世「私は彼に『許してくれ』と言った
彼は『私は殿下のために喜んで死にます』と答えた
ならば、私達の間にある約束というのは、こういうことではないか
つまり、彼は私を『許し』、
私は『カッテが私のために死ぬことを受け入れること』
私は『カッテが私のために死ぬことを受け入れること』
それが、私達の間に存在した最期の約束なのだ
だが、もうお前にも分かるだろうロッホ
私があの時『生き残ること』それが何を意味したか」
大臣「……」
フリードリヒ2世「カッテは私を許すといった
だが、その約束はまだ果たされていない
私はまだ偉大な王ではないからだ
時に、ロッホ
偉大な王とはその治世の半分が偉大であれば、
その時点で、偉大であると言えるだろうか?」
大臣「多くの場合、その方は偉大であると称えられるでしょう
しかし、王の仕事は死ぬまで終わることがありません」
フリードリヒ2世「ならば、もう分かっているはずだ
私は死ぬまで、一点の曇りも無く偉大で、
公正で、慈愛に満ち、
他の誰にも勝る兵隊王として君臨になければならないのだよ
他の誰にも勝る兵隊王として君臨になければならないのだよ
そのように私が半生を費やしたなら、
はじめて彼は私を許してくれるはずなのだ
はじめて彼は私を許してくれるはずなのだ
ロッホ、私はお前に感謝しているのだよ
もしお前があの時私を連れ戻してくれなければ、
私は臣下を見捨て、民を見捨て、取るに足らない、
下らない人間として生涯を送ったのだろうからな」
大臣「……そのように言われるならば先代のように
癇癪起こされた方がいっそましですな
癇癪起こされた方がいっそましですな
私はあの時、ただ権力に愛されんがために、
ただそれだけのために、
貴方様をハデスよりも恐ろしい者の元に連れ戻し、
貴方様をハデスよりも恐ろしい者の元に連れ戻し、
カッテとタナトスが出会うように手引きをしたのですから
……あなた様は私を殺す権利さえあるように、私には思われるのですよ」
フリードリヒ2世「皮肉ではない
正直にそう思うのだ今はな
この仕事がどれだけ偉大で、そして、
それに就くことを誰かが他の誰よりも望んだだろうことをな
だが、そうであるなら、
人並みの幸せなぞいっそ望まぬほうがいいのではないか?
幸福に魅入られ、国家を見捨てる王のなんと多きことか!
ソロモンは外国の女の美貌と引き換えに、
国家を支える律法を足蹴にしたのだ!」
大臣「確かに、欲望に忠実になりすぎるのも問題と言えましょうが、
政治的に考えても陛下と
テレジア様の婚約は理想的なものと言えるのですぞ」
テレジア様の婚約は理想的なものと言えるのですぞ」
フリードリヒ2世「だがそれが政治的理由によるのなら、
政治的理由に捨て去られることも考えねばならない
それは可能性の低さだ
国家の大事において、
より可能性の少ない方へ賭けることなぞ許されない」
より可能性の少ない方へ賭けることなぞ許されない」
そのように二人が政治家として、そして一人の人間として語り合っていると、
一般兵が部屋に入ってくる。
おそらく、門の見張りだろう。
彼が奏上する。
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某大学でマンガを学んでいる四年生。最近まで修正するの忘れてたあわわわ。いつまでも一年生でいたい。そんな四年生!!(無理すぎる。)しゅ、就職ふぉおおん。
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